月別アーカイブ: 2011年4月

縁あるもの

こんばんは。

皆さんは、大切なものがなくなった時、縁がなかったと

あきらめられますか?

小さい頃、大好きだった絵本。

小学生になって、中学生になって、高校生になって、ずっと忘れていた

本が、1冊ありました。

保育短大に入った私は、子どもたちに大好きだった本を読んであげたくて、

その本を探しました。

しかし、家には見つからず、母に言っても覚えていませんでした。

どうしても見つけたくなった私は、たくさんの本屋さんを探しました。

見つかりませんでした。

絵本の専門店、「メルヘンハウス」に行って、

お話のあらすじを聞いてもらって、一緒に探してもらいました。

それでも見つからず、「メルヘンハウス」のお店の方が、

「もしかしたら市販されていない、保育園や幼稚園で購入できる

業者さんの本かもしれないね」と教えてくれました。

そういう本は、もう手に入らないそうです。

それからまた何年か経って、オウスケやリクが生まれました。

読んであげる本を探すたび、思い出すのはあの本のことでした。

そんなある日、偶然本のリサイクルコーナーでオウスケが1冊の本を

持ってきました。

ずっとずっと探していた本でした。

その本がこちら。

Nijiiro 夢への道のり

「そっくりパン」です。

みみーおばさんがふくらし粉を入れすぎて、どんどんパンが膨らんでいきます。

ついにそのパンが大きくなって…

Nijiiro 夢への道のり

お家そっくりのパンが出来上がりました。

このパンが、いつ見ても本当においしそうで、忘れられませんでした。

「そっくりパン」はその後、我が家にもらわれてきて、おチビさん

たちの大好きな本になりました。

この本と私は、きっと運命的な縁で結ばれていたんですね。

そう思うと、偶然私のところにやってきた物たちに、なんだか

とびっきりの縁を感じて、可愛がらずにはいられない今日この頃です!


物を大切にするということ

こんばんは。

今日、車で移動中にラジオからこんな話が流れてきました。

「僕の父さんは、いろんな人から自転車の部品をもらってきて、

僕の自転車を作りました。

普通なら恥ずかしいと思うかもしれないけど、それがちょっと

カッコよくて、僕はすごく気に入っています」

そんなメッセージを聞いて、パーソナリティーの方は、

「お父さんも、君もすっごくカッコイイね」と言っていました。

私はこの話を聞いて、小学校4年生の頃のことを思い出しました。

当時、父が私のために、どこからか自転車をもらってきました。

それがもう、色もはげていて、錆々で…。

その頃は「自転車点検」という、小学校の子が自転車を持って、

一堂に集まる行事があったので、本当に恥ずかしくて、

父に「色を塗り替えて」と頼んだのでした。

すると、父は黙って自転車を全身エメラルドグリーンに塗りました。

できあがったのは、「自転車点検」の前日でした。

全身エメラルドグリーンです。

塗る前の方がよっぽどよかった…。

でも、父が一生懸命仕事の後に、自転車の色塗りをしていたのを

見ていたので、何も言えませんでした。

「自転車点検」当日、好きな子に見られないようドキドキしながら、

みんなに何を言われようと、黙って点検を受けに行きました。

こんな思いをしたけれど、父を嫌いになったことは1度もありません。

むしろ、ペンキを塗る後ろ姿が温かくて、大好きでした。

今となっては、これが父との思い出ベスト3に入るくらい、いい思い出です。

私は父に、物を大切にすること、お金よりも大切なものを、たくさん教えて

もらったような気がします。

言葉では1度も教えられたことがないのに、だからこそ、

父の大きさに「勝てないな~」とつくづく思います。

それでも、私が父から教わったことを我が家のおチビさんたちには

伝えていきたいです。

物がありふれてる時代だからこそ、本当に大切なものを見失わないように。